生前整理とは
最近では多くの人が亡くなる前に身辺をきれいにしておこうと考えています。
エンディングノートが流行していること、生前葬が執り行われることが増えたこともそういったことの一因です。
ただ、終活の中でも生前整理をすることは抵抗を感じる人も多くいます。
普段の生活でも大掃除をするのはかなりのパワーが必要ですし、生きているうちから物を捨てるというのは不安にもなるものです。
しかし、進めていると生前整理をしてよかった、すっきりとしたことで生きる希望が出てきたという意見もあります。
生前整理をするメリット
生前整理をすることのメリットとして、家の中がすっきりすることで気持ち良く生活ができるようになります。
どれだけ片付けているつもりでも、家の中にはいらないものは自然と増えていくものです。
そして、いつか使うかもしれないと大事にとっているもののなかなか出番が来ないというものも多くあります。
いつか使うかも、と残していても実際には使わないものがほとんどですし、処分をしても困らないことがほとんどです。
むしろ処分をすることでリサイクルショップで買い取ってもらって現金化ができたり、スペースができてゆとりのある生活ができたりとメリットがあります。
また、生前整理を一人で行うのではなく、親子で行うようにするととても効果的です。
言霊志向のある日本では、自分が亡くなってからのことを話すというのはタブーな感覚が強くありますし、子供としても親が亡くなってからのことを相談するというのは少し不謹慎な気持ちがあります。
しかし、実際には生きているうちにしか死後のことへの希望を聞くことはできません。
普段はなかなか聞きにくい遺産の話、お墓の話、葬儀で呼びたい人の話など、気持ちよく家族を送るための話は生きているうちにするべきです。
生前整理をしている間は余生について向き合いやすい時間ですからそういった話もしやすくお互いの意見も伝えやすくなります。
話をすること、部屋が片付くことによってお互いに気持ちがすっきりとして絆も深まったと感じることができます。
生活形態を変えることができる
生前整理をして部屋のものが減ると、多くの人は今住んでいる家が手広くなるものです。
そうすると、中には生前整理の一環として小さな家に引っ越しをするという人もいます。
他にもこれを機に二世帯住宅にしてゆくゆくは子供たちの家にしてほしいと考える人もおり、生前整理は生活形態を変えるためのチャンスにもなるのです。
住みたかった場所や一緒に住みたい人たちと余生を過ごせるというのはとても幸せなことでもあります。
生前整理をすることで、そういった最後に理想の暮らしを手に入れられることもあるのです。