故人と遺族をつなぐ役割を果たす遺品整理人
遺産整理を行うプロの需要はますます多くなっています。
孤独死と言われる、身寄りがない、もしくは家族と疎遠になっている高齢者が一人で亡くなるケースが増えていますし、家族と遠くに住むことが多くなっているので、遠方から家族が遺産整理に来るのが大変ということもあります。
そのため、遺産整理人は、故人が残した思い出のある品々から、処分すべきたくさんのものまでをしっかりと整理して、必要なものを遺族に引き渡す業務を行っています。
こうした作業を通じて、故人と遺族とをつなぐことになり、大事な思い出を残す手助けをしているのです。
また、故人の一生が詰まっている家には、膨大な量の荷物があることも多く、素人ではすべてを整理するのは、時間の面からも手間の面からも大変という事情もあるでしょう。
この点、遺産整理人は豊富な経験がありますので、効率良く作業をすることができて、余計な時間をカットする助けとなります。
細かな配慮ができる人でなければならない
遺産整理の作業としては、家の中にある遺品を分類して、買い取れるものは買取、他のものは処分するというものです。
作業自体は引っ越し会社が行っているものとそう変わらないわけですが、故人のものを扱うという点で大きな違いが生じます。
知らない人から見ればまったく価値も思い入れもないような品でも、遺族からしてみれば故人の思い出が詰まったものであることも多くあります。
そのため、どんなものであっても、心を込めて品々を扱い、遺族の心を常に配慮できる人でなければなりません。
また、ゴミとして処分しなくてはならないものでも、遺族からするとしのびない気持ちになるものですので、むげに扱うようなことは避けなければならないでしょう。
そのため、遺品整理会社の中には、遺族の要望に応じて遺品を供養するというサービスを行っているところもあるほどです。
効率良く仕事を行っていく必要がある
遺族の心に配慮しながらも、テキパキと効率良く作業を進めていく必要もあります。
中には、相当な量のものがある家もありますし、遺品を整理するだけでなく、ハウスクリーニングもしっかりと行わなくてはなりません。
遺品整理を依頼するケースの中には、故人が借家で亡くなったため、早く引き渡しをしたいという遺族の希望があることもあります。
または、物件のオーナーが早く整理を行って、次の入居に備えたいと思っていることもあるでしょう。
依頼人の希望に応えるためにも、効率良く作業を進めていく必要があるのです。
このように、遺品整理人は、他の職業とは異なる特殊な配慮が求められることが多い職業です。
社会的にますます必要とされていくプロフェッショナルと言えるでしょう。